火災保険申請を行うにあたり「無料調査を実施します」などの文言を見かけることもあるでしょう。
しかし、いきなり「無料」と言われても、本当に依頼して大丈夫なのか気になるところ。
「悪質な業者ではないか?」、「本当は有料なのではないか?」又は「無料では十分な調査を行なってもらえないのではないか?」等と疑う方がいらっしゃるかもしれません。
この記事では、火災保険申請にかかる無料調査の概要や具体的な手順、業者選びの注意点などを詳しく解説します。
この記事でわかること
・火災保険申請にかかる無料調査の内容
・火災保険申請の具体的な手順
・業者選びの注意点
無料調査とは?
「無料調査」とは、建物の損壊状況を詳しく調べ、火災保険の補償範囲に該当するかを判断するサービスのことです。
火災保険の補償範囲に該当すれば、申請によって保険金を請求できます。
火災保険は、火事以外が原因の被害でも適用される可能性があります。
具体的な火災以外の補償範囲は以下の通りです。
災害の種類 | 具体的な被害 |
---|---|
自然災害 | 落雷・雪害・雹災・風災・水災 |
人的被害 | 窃盗・騒擾行為(集団行動に伴う暴力行為)・外部からの物体落下や衝突・破損・汚損 |
その他 | 突発的な事故による爆発、破裂、爆発、水漏れ |
「目に見える被害は無いが気になる」という状況でも、調査をすると被害が見つかり補償範囲内であることも多いです。
そのため、まずは一度無料調査を検討しても良いですね。
火災保険申請は必ず専門業者のサポート活用する!
火災保険の申請は必ず専門業者にサポートしてもらいましょう。
無料調査で「火災保険が適用できる」と判明したら、保険会社に申請を行います。
しかし、火災保険の申請手続きはかなり複雑です。そのため、専門知識を持つ業者にサポートしてもらうことが欠かせません。
具体的な難しいポイントは以下の2点です。
- 火災保険の補償範囲であるかの判断が難しい
- 申請書類作成がかなり煩雑である
火災保険の補償範囲であるかの判断が難しい
専門家以外では、火災保険の補償範囲内であるかの判断が難しいです。
火災保険の申請にあたり、「どの部分がどのように損傷しているのか」を詳しく証明する必要があります。
しかし、仮に損傷していても「本当に自然災害によるものか?」を証明するのは困難です。経年劣化での破損や損傷の可能性もあります。
そもそも目に見える被害が無ければ、本当に申請できるかもわかりません。
このように、火災保険の申請には高いハードルがあります。
そのため、個人の感覚で適当に作成するよりも、専門業者にサポートを依頼した方が安心です。
申請書類作成がかなり面倒
火災保険の申請書類を1人で作成するのは難しいです。
火災保険の申請書類は、ケースごとで異なりますが基本的には以下が必要になります。
- 保険金請求書
- 事故状況説明書
- 損傷部分写真
- 修理見積書
特に「事故状況説明書」「損傷部分写真」は重要です。
事故状況報告書では、いつ・どんな災害によって、どこに被害を受けたのか、詳しく説明する必要があります。損傷部分写真は、被害状況がわかる箇所を正確に記録しなければなりません。
これら書類の作り込み具合によって、申請できる金額は左右されます。
しかし、被害当時の状況を正確に記載するのは難しいですし、そもそも「いつ損傷したのか」を覚えていなければなりません。
写真に関しても、被害箇所が小さければ撮影が困難ですし、見つけたとしても専門家以外ではちゃんと撮れないことも多いです。
専門業者にサポートを依頼すれば、素人目にはわからない部分まで作り込んでくれます。
保険金を確実に受け取りたい方は、専門業者に依頼しましょう。
具体的な実施調査内容について
無料調査の具体的な調査内容は以下の通りです。
まずは建物調査を行い、火災保険の申請対象であるかを検討します。
保険の申請対象となる損傷が見つかれば「写真を撮影して損傷状況を記録→書類作成→申請」という流れになります。
写真撮影に関して、ドローンを活用する業者もいますが、あまりオススメできません。確かに高所部分も安全に撮影できますが、細かい損傷部分までは見つけられません。
火災保険では、些細な傷も、適切に状況説明をすれば補償してもらえるため、チャンスを逃すことになります。
そのため、担当者が手作業で細かい部分まで撮影してくれる業者を選びましょう。
弊社プロレバも手作業で撮影するため、些細な傷も見逃しません。実際の作業写真がこちらです。
作業しているのはキャリアを積んだ火災保険調査人なので、損傷の見落としがなく、高い確率で多額の保険金を請求できます。
火災保険申請報酬は「成果型」が一般的
無料調査は、依頼する火災保険申請サポート業者を決めて実施します。無料調査で損傷部分が見つからなければ費用はかかりません。
そのまま依頼する場合は、成果報酬で支払うのが一般的です。保険金を請求できた場合のみ、受け取った金額の何割かを報酬として支払います。
成果報酬の相場は「30%〜40%」程度。中には「50%以上」の報酬を設定している業者もいるので注意しましょう。
無料調査〜保険金請求までの具体的なステップ
無料調査〜保険金請求までの具体的な手順は、以下の6ステップです。
- 無料調査を依頼する
- 建物の損傷状況を現地でチェックする
- 保険会社へ申請手続きを行う
- 申請書類を作成する
- 保険会社に書類を提出し結果を待つ
- (審査合格の場合) 3週間程度で保険金が振り込まれる
まずは申請サポート業者に依頼をします。業者を決める際のチェックポイントは以下です。
- 成果報酬以外、本当に無料か?(別途交通費が必要な場合もある)
- 成果報酬は保険金の何割か?
- 専門家が調査してくれるか?
もっと詳しく選ぶポイントを知りたい方は、この記事の「詐欺に遭いたくない方へ!信頼できる火災保険申請業者を選ぶポイントは?」をご覧ください。
まずは無料調査で建物をチェックし、「火災保険の申請対象となる損傷があるか?」を判断します。
申請対象になる損傷があれば、該当部分の写真を撮影し資料集めを行います。
無料調査段階で「保険金を請求できない」と判断された場合、費用は一切かかりません。
補償範囲内であれば、保険会社に連絡をします。保険会社が設置している窓口や事故受付センターへ電話すれば大丈夫です。
保険金請求書など、保険会社のフォーマットに従う書類もあるため、同時に請求しておきます。
取り寄せたものと合わせて、必要書類を作成しましょう。主に以下の書類が必要です。
- 保険金請求書
- 事故状況説明書
- 損傷部分写真
- 修理見積書
書類を詳細にかつ説得的に作成することによって、請求できる保険金額が変わります。弊社で実際に作成した書類は以下の通りです。
専門家以外が上記の書類を正しく作成するのはかなり難しいです。必ず専門業者のサポートを得ましょう。
作成した書類を保険会社に提出し、結果を待ちます。お客様が保険会社に対して行うのは、「資料請求」「完成書類送付」など基本的なやり取りのみで大丈夫です。
提出書類だけでは保険金請求の可否が判断できない場合、保険会社から依頼された鑑定人も同行して現地調査が実施されます。
審査に合格した場合、最短で3週間程度、混んでいたら2ヶ月程度で保険金が振り込まれます。
最後に申請サポート業者への報酬の振り込みも忘れず行いましょう。
無料調査のメリット
火災保険申請サポート業者に依頼することのメリットを、もう一度まとめて確認しましょう。
保険金を受け取れる可能性がグッと上がる
専門業者に申請サポートしてもらうことで、保険金を受け取れる可能性がグッと上がります。
火災保険申請では、書類の作り込み度合いが重要です。
書類に記載した事故状況が曖昧だったり、損傷状況写真がわかりづらかったりすると、保険金減額や事故受付センターでの申請受理後に否認され保険金不払い、ということもあり得ます。
見えない損害を見逃したり、「大きな被害はないから保険金を受け取れない」と諦めたりするのは、非常にもったいないこと。
専門家が正しくチェックすれば、些細な傷でも100万円以上の保険金を受け取れることもあります。
保険金の受け取り可能性を知るためにも、自分で決める前に、まずは無料調査を行いサポート業者に相談するのも良いでしょう。
煩雑な手続きをほぼ任せられる
煩雑な申請手続きをほとんど業者にお任せできます。
保険会社への書類申請や連絡など、基本的なやりとりは自分で行います。
しかし、重要な書類作成や写真撮影はサポート業者にほぼお任せ可能です。
保険金の受け取り金額に大きく関わる部分をサポートしてもらえるのは心強いですね。
必ず確認すべき!無料調査の注意点
無料調査は火災保険金申請に欠かせないものですが、大きな金額が関わることなので注意点も存在します。
「無料調査を行ってくれるならどこでも大丈夫」というわけではないので、具体的な注意点を確認しておきましょう。
- 無料調査の実施タイミングを確認する
- 別途、交通費や調査費を請求されることもある
- 業者選びを間違えるとトラブルに巻き込まれる
無料調査の実施タイミングを確認する
無料調査の実施タイミングを確認しましょう。
一般的な業者であれば、契約書を作成した後に無料調査を実施します。
契約書には、成功時の手数料や具体的なサポート内容などが記載されています。
この契約書が証明となり、お客様を守る盾となるのです。
また、契約書を事前に作成しておかないと、無料調査後に説明の無い追加料金を請求される可能性もあります。
請求トラブルを回避するためにも、必ず契約書を作成してから無料調査を実施する業者に依頼しましょう。
別途、交通費や調査費を請求されることもある
火災保険の無料調査は成果報酬のため、保険金受け取りが無ければ費用はかかりません。
しかし、業者によってはエリア外調査時に交通費を請求されることもあります。
また、無料調査だけで申請しない場合、調査費を請求されることもあるので要注意です。
「よくある質問ページ」などに別途かかる費用をまとめていることもあるので、依頼前に細かくチェックしましょう。
業者選びを間違えるとトラブルに巻き込まれる
火災保険申請サポート業者の中には、悪徳な会社も存在します。
例えば、調査後に理由をつけて追加料金を請求してきたり、申請書類に虚偽記載を行ったりなど、ケースはさまざまです。
意図的に建物を壊して申請することもあります。
中には「申請代行業者」を名乗り、保険の契約者しかできない内容(書類への記入や郵送など)を担当して偽装するケースもあります。本来、弁護士資格を持っている人しかすべての代行はできません。
余計な料金を支払う羽目になるケースや、様々なトラブルに巻き込まれる可能性もあるため、業者選びには十分注意しましょう。
なお、弊社は代行ではなく「申請サポート業者」のため安心してご相談ください。
実際に起きた無料調査に関するトラブル事例
それでは具体的に、無料調査でどのようなトラブルが多いのでしょうか?
弊社プロレバで実際にお客様から伺ったトラブル事例を紹介します。
トラブル事例1:途中解約したら違約金を請求された
火災保険の無料調査を途中解約した際、違約金を請求されたトラブルです。
「保険金を受け取れなければ調査は無料」というイメージが強いため、違約金がかかることやエリアごとで交通費が発生する旨などは、しっかり告示しなければなりません。
しかし、業者側が詳しく説明せず、消費者が解約したことによりこうしたトラブルは発生します。
トラブル事例2:申請サポート業者が相談に乗ってくれない
サポート業者が保険会社からの質問に対応してくれなかったというトラブルです。
サポート業者の仕事は、火災保険金申請にかかる手続きサポートだけでなく、お客様の疑問を解消することも含まれます。
本来であれば、もしお客様が保険会社からの質問に回答できない場合、サポート業者が相談に乗るべき。
しかし、保険会社からの質問についてお客様が確認しても対応してもらえず、手探りでお客様自身が対応する羽目になりトラブルへと発展しました。
信頼できる火災保険申請業者を選ぶポイントは?
それでは、上記トラブル等を避けるために、どのように業者を選べば良いのでしょうか?
以下4つのポイントを意識しましょう。
- 専門資格を保有する人物が調査をしているか?
- 無料調査前に契約書を提示してくれるか?
- 会社の公式サイトが充実しているか?
- 修理工事込みでの契約を迫る業者か?
専門資格を保有する人物が調査をしているか?
無料調査を実施する担当者が専門資格を保有しているか、確認しましょう。
業者によっては、従業員や単なる外部業者が無料調査を実施することもあります。
一般人よりは調査経験があっても、一級建築士などの専門資格を保有する人物と比べると見劣りしてしまいます。
一級建築士や自然災害調査士など、建築の専門家が調査すれば細かい損傷箇所も見逃しません。
一見すると傷が無い屋根や雨どいなどでも、専門家の視点でより詳しく調査できるのです。
確実に保険金を受け取るためにも、必ず専門資格を保有するサポート業者を選びましょう。
無料調査前に契約書を提示してくれるか?
無料調査前に契約書を作成する業者を選びましょう。
先ほども解説した通り、契約書には具体的な手数料などもまとめられているため、両者が完全に納得してから依頼できます。
仮に調査費や交通費が必要であっても、契約書を確認すれば事前に把握できます。
無料調査後にいわれのない料金を請求されないためにも、無料調査前に契約書を作成する業者を選びましょう。
会社の公式サイトが充実しているか?
会社の公式サイト情報が充実しているかを確認しましょう。
一般的な業者は会社の公式サイトを持っており、詳しい料金設定・無料調査手順・調査実績などを丁寧にまとめています。
しかし中には、会社サイトを持たず電話やチラシだけで営業する業者も存在します。
会社サイトを持たない業者すべてが悪徳であるとは限りませんが、詳細な情報をインターネット上に掲載していなければ少し疑ってかかった方が良いです。
修理工事込みでの契約を迫る業者か?
「保険申請と修理工事のセット契約が必須」という業者には要注意です。
基本的には、申請サポート業者と修理工事業者は別で依頼します。しかし中には「修理工事とのセット契約」を迫る業者も存在します。
セット契約にしてしまうと、受け取れた保険金額に関係なく必ず修理をしないといけません。
そのため、修理代金が保険金を上回り赤字になることもあるのです。
無料調査前に確認必須!よくある疑問点を解決
最後に、無料調査前に確認しておきたい「よくある質問に対する回答」を紹介します。
無料調査について調べる中で感じた疑問点があるかを確認し、依頼前に解消しましょう。
- 申請で得た保険金は必ず修理に使わないといけないの?
- 火災保険を何度も使ったら保険料が上がるのでは?
- 火災保険申請期限の3年を過ぎてしまった
- 大きな災害が起きた地域からは外れているけど保険金はもらえる?
- すでに修理した部分もあるけれど火災保険は活用できる?
- 大きな被害は無いけれど申請しても良いの?
申請で得た保険金は必ず修理に使わないといけないの?
保険金は、建物の修理以外に使ってもOKです。修理に使っても貯金に回しても全く問題ありません。
ただし、虚偽の理由で申請したり、保険金欲しさに意図的に損傷したりした場合は詐欺罪(刑法246条)に該当する可能性があります。
火災保険を何度も使ったら保険料が上がるのでは?
保険申請したことで保険料は上がりません。被害が発生するたびに保険金を申請しても、保険料はずっと一律です。
火災保険申請期限の3年を過ぎてしまった
原則として、火災保険の請求権は「3年」で消滅します。
ただし、東日本大震災など国指定の激甚災害に該当する場合、特例措置により3年を超えても請求できる可能性があります。
とはいえ、時間が経過すると損傷を受けた災害の特定が難しくなり、保険金を受け取れないかもしれません。
そのため、気になった段階で早めに申請サポート業者へ相談するのがオススメです。
大きな災害が起きた地域からは外れているけど保険金はもらえる?
状況次第では受け取れる可能性も十分にあります。
まずは、無料調査でチェックすることがオススメです。調査で何らかの損傷が見つかることもあります。
「保険金請求できる損傷は無い」と判断されれば、費用は一切かかりません。
すでに修理した部分もあるけれど火災保険は活用できる?
可能です。修理前の損傷状況を確認できる写真や修理内容がわかる見積書などがあれば、申請できる可能性はあります。
大きな被害は無いけれど申請しても良いの?
申請できます。火災以外にも、第三者によって付けられた傷や水漏れなど、日常的な災害にも適用可能です。
自分では気付かなかった些細な損傷が見つかるかもしれないため、一度無料調査してみるのも良いでしょう。
まとめ
火災保険申請を行う上で、無料調査実施はほぼ必須と考えられます。自分では「保険金を請求できないだろう」と考えていた場合でも、専門家の手によって100万円以上受け取れるケースもあります。
申請書類を作成するハードルも高いため、できれば経験豊富なプロに任せましょう。
もちろん「業者ならどこでも良い」というわけではありません。相場より高い成果報酬を設定していたり、対応が雑だったりすることもあります。そのため、業者を選ぶ際はこの記事で紹介したポイントを意識しておきましょう。
弊社「プロレバ」には、火災保険申請について10年以上のノウハウが蓄積されています。
会社自体に保険申請の豊富な知見がある上、調査を担当するのは火災保険調査人であるため、専門家の視点で細かい傷も見逃しません。その点が、キャリアや専門知識が浅い調査員がチェックを行うのとは異なるためご安心ください。
成果報酬に関しても、一律「27%(税抜)」です。これ以外の交通費や調査費などは一切かかりません。また、全国対応・最短即日対応も行っております。
保険金を申請できなければお客様の負担は全く発生しないため、ほんの少しでも自宅の傷み具合が気になったら、まずはお気軽にご連絡ください。