火災保険で「壁の穴」は直せる?対象条件・必要書類・申請ステップ徹底解説!

火災保険で壁の穴は直せる?

この記事を監修した弁護士

内田裕之弁護士

内田裕之 / インテグラル法律事務所

昭和59年7月 東京都生まれ
平成22年10月 司法試験合格
平成23年12月 弁護士登録
東京弁護士会、登録番号45619 令和4年7月 インテグラル法律事務所にパートナー参画

「壁に穴が空いてしまったけれど、火災保険で直せるの?」──そんな疑問を抱えている方へ。本記事では、火災保険で壁の穴が補償対象になる条件や対象外となるケース、申請時に必要な証拠や書類、満額支払いを受けるためのポイントまでを徹底解説します。修理費用を自腹で払う前に、使える保険を正しく知って賢く活用しましょう。

【この記事でわかること】
・壁の穴で火災保険が適用される条件は?
・実際に保険がおりた事例
・もし壁の穴を発見した場合に取るべき行動

目次

はじめに|いますぐ結論が知りたい人へ

「壁に穴が空いてしまったけれど、火災保険で直せるのか?」──結論から言えば、条件さえ満たせば火災保険で修理費用をカバーできる可能性は高いです。ただし、すべての破損が対象になるわけではなく、原因や状況、契約内容によって判断が分かれます。ここでは、まず最初に押さえておくべき基本条件と、対象外になりやすいパターン、さらに賃貸と持ち家での違いについて整理します。

契約内容に「建物」が入っているのが大前提

火災保険の補償対象は

  • 家財のみ
  • 建物のみ
  • 家財+建物

の3種類あります。壁の穴は「建物」に該当します。そのため、補償されるかは契約内容に「建物」が入っているかによります。
家財と建物の違いはこちらの記事をご確認ください。

壁の穴が火災保険の対象になる基本条件(偶然・突発・外力)

火災保険で「壁の穴」が補償対象になるかどうかは、まず“事故の性質”が最重要ポイントです。
保険会社が重視するのは

  • 偶然
  • 突発的
  • 外からの力

という3つの条件。たとえば、家具をぶつけてしまった、子どもが遊んでいて破損させた、荷物の搬入時に穴が空いたといった予期せぬ事故であれば、補償対象になる可能性が高まります。つまり「意図せず」「突然に」「物理的な衝撃が加わった」ケースであることがカギです。

対象外になりやすいケース(経年劣化・施工不良・故意・ペットのしつけ)

一方で、どんな「壁の穴」でも保険が使えるわけではありません。長年の湿気や経年による崩れ、クロスの劣化、施工不良など“自然な損耗”と見なされるものは補償対象外です。また、意図的な破損や、ペットの爪とぎ・しつけの結果生じた損傷なども「事故」とはみなされず、原則として支払いの対象外となります。特に、原因の説明があいまいな場合は否認されやすいため、「いつ・どのように」破損したかを明確にしておくことが大切です。

あなたのケースは対象?30秒チェックリスト

専門知識がなくてもすぐ判断できるように、まずは“3つの観点”から整理するのが近道です。火災保険が使えるかどうかは、「原因」「損傷範囲」「契約内容」の3ステップで大まかに判定できます。逆に言えば、これらが不明確なまま申請すると、思わぬ否認や減額の原因になるため注意が必要です。

【原因別】ぶつけた/倒れた/穴が空いていたのに放置 など

最初に整理すべきは「なぜ穴が空いたのか」という原因です。家具やドアノブをぶつけた、子どもが遊んでいて衝撃を与えた、荷物が倒れて壁に当たったといった“偶発的で突発的な事故”なら補償対象の可能性が高いです。一方、「以前から空いていたのに放置していた」「時間をかけて徐々に広がった」といったケースは“事故”ではなく“自然な損耗”と判断されやすく、対象外となる傾向があります。

【破損部位・範囲】石膏ボード・クロスのみ・下地損傷の有無

次に見るべきは「どこまで損傷しているか」という範囲です。クロスだけの浅い破損なのか、石膏ボードが破れているのか、さらに下地材まで影響が及んでいるのかで、修理方法も補償金額も変わります。写真を撮る際には、近接・中距離・全体の3パターンで撮影しておくと、損傷範囲の説明がしやすくなります。

【契約内容の照合】建物/家財/修理費用特約/借家人賠償・個人賠償

最後に必ず確認したいのが「契約内容」です。持ち家であれば建物補償や修理費用特約がカバーしてくれるケースが多く、賃貸であれば借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険が該当する場合があります。ここを把握せずに申請しても、「そもそも補償範囲外」となる可能性があるため、証券や契約書を確認し、自分のケースがどの補償枠に当たるかを整理しておきましょう。

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補償範囲の具体例

同じ「壁の穴」でも、原因や状況によって火災保険の対象になるかどうかは大きく変わります。判断のポイントは、事故の“偶発性”や“突発性”が認められるかどうか、そして“誰が原因をつくったか”です。ここでは代表的なケースごとに、対象可否と注意点を整理します。あなたの状況と照らし合わせながら読んでみてください。

ドアノブや家具をぶつけて壁に穴が空いた(偶発事故)

もっとも典型的な補償対象例が、家具やドアノブなどを誤ってぶつけて穴が空いてしまったケースです。意図せず突発的に発生した物理的な損傷であり、「偶然・突発・外力」という条件を満たしていれば、火災保険の建物補償や修理費用特約でカバーされる可能性が高いです。

実際に家具移動中に壁に穴があき、給付金がおりた事例もあります。

子どもが遊んでいて穴が空いた

子どもの行動によって壁に穴が空いた場合も、多くは偶発的な事故と見なされます。ただし、監督義務が問われることもあり、「どのような状況だったか」「不可抗力であったか」を丁寧に説明することが重要です。事故状況の記録と写真の提出が支払い可否を左右します。

長年の湿気・劣化で崩れた

一方で、長年の湿気や経年劣化が原因で崩れた穴などは、偶発的な事故とはみなされず対象外になるのが一般的です。経年劣化は「自然な損耗」と判断されるため、保険申請しても支払いが認められない可能性が高いでしょう。

壁の穴を発見したら

火災保険の申請で最も重要なのは、「偶発的な事故で損傷した」という事実を裏付ける証拠を揃え、なるべく早く申請することです。火災保険の申請期限は事故から3年以内で、時間が経過しすぎると経年劣化と判断される可能性もあります。どれだけ対象条件を満たしていても、証拠が不十分だと支払いが減額されたり、最悪の場合は否認されることもあります。写真・メモ・面積などの客観的な記録を丁寧に準備することで、満額支払いに近づけることが可能です。

①写真撮影

写真は最重要の証拠です。まずはスマホやカメラで写真を撮り、証拠を抑えることが大切です。。

②時系列メモ:発生日・発見日・原因・発見者・応急処置の有無

事故の時系列を整理したメモも重要な証拠です。いつ発生したのか、誰がどのような状況で気づいたのか、応急処置は行ったのかなど、まずは書ける範囲でメモを取っておきましょう。

③火災保険申請サポートへの連絡

火災保険を申請する場合は、専門業者の利用がおすすめです。自分では気が付かない被害や、こんなところも補償されるのというところまで申請し、より多くの給付金がおりる可能性が高まります。
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Q&A(よくある質問)

火災保険の申請では、ちょっとした誤解や対応の遅れが原因で「本来もらえるはずの保険金が受け取れなかった」というケースが少なくありません。よくある疑問やつまずきやすいポイントを事前に理解しておけば、申請の成功率を大きく高めることができます。ここでは特に質問の多い3つのポイントをQ&A形式で解説します。

ペットが開けた穴は使える?故意扱いにならない説明の仕方

ペットによる損傷は「飼い主が予見できた」と判断され、原則として対象外になる傾向があります。ただし、普段は大人しく予測できない行動で破損した場合など、「偶発的な事故」として認められるケースもあります。「日常的な引っかき癖ではなかった」「突然の行動で破損した」といった事情を具体的に説明し、偶発性を明確に伝えることが重要です。

申請時期の目安:いつまでに申請すべき?時効・遅延の影響

火災保険の請求権には原則として3年の時効がありますが、発生から時間が経つほど「事故性の証明」が難しくなります。写真や状況記録が残っているうちに、できるだけ早めの申請を行うのが理想です。特に退去時の補修や賃貸契約の終了が近い場合は、遅れることで申請が間に合わなくなるリスクもあるため注意が必要です。

一度否認されたら再申請できる?追加資料で覆るパターン

一度否認された場合でも、必ずしも諦める必要はありません。写真の追加提出や損傷範囲の再測定、事故状況の補足説明などを行うことで、再審査が認められるケースもあります。初回申請時に不足していた証拠を補うことが重要であり、専門家のアドバイスを受けながら再申請することで結果が覆る可能性は十分にあります。

そのほかの申請事例はこちらの記事をご覧ください。

まとめ

壁の穴が火災保険で補償されるかどうかは、

  • 補償内容に「建物」が含まれている
  • 偶然性・突発性といった基本条件を満たしている
  • 証拠が十分に揃っているか

で決まります。ご自身で判断できない場合は、火災保険申請の専門業者の力を借りるのも一つのてです。

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