擁壁の修理に火災保険は使える?補償対象になるケースと申請の流れを徹底解説

この記事を監修した弁護士

内田裕之弁護士

内田裕之 / インテグラル法律事務所

昭和59年7月 東京都生まれ
平成22年10月 司法試験合格
平成23年12月 弁護士登録
東京弁護士会、登録番号45619 令和4年7月 インテグラル法律事務所にパートナー参画

台風や大雨で擁壁が崩れてしまったとき、「修理費用を火災保険でカバーできないか」と気になる方は多いのではないでしょうか。

擁壁の修理は数十万円から1,000万円を超えることもあり、自己負担で対応するには大きな出費になります。

結論として、擁壁は条件を満たせば火災保険の補償対象になる可能性があります。

この記事では、擁壁の修理で火災保険が使えるケース・使えないケース・申請の流れ・否認されやすいパターン・自治体の補助金制度まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。

この記事のまとめ

擁壁の修理は、自然災害が原因なら火災保険の補償対象になる可能性がある

・台風・大雨・落雷・雹・大雪・自動車衝突などが補償対象となる主なケース

・経年劣化・地震・施工不良・地盤沈下による損壊は補償対象外

・補償可否は保険会社や約款によって判断が分かれるため、自己判断せず必ず確認が必要

・申請には被害の写真・見積書・事故状況報告書が必要で、3年以内の手続きが原則

・否認リスクを下げるなら、申請サポート業界最高水準の「プロレバ」に無料相談するのがおすすめ♪

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目次

結論:擁壁は条件を満たせば火災保険の補償対象になる

擁壁の修理に火災保険が使えるかどうかは、被害の原因と保険会社の約款によって判断が分かれる、非常にグレーな領域です。

「擁壁は対象外」と言い切られることも多いですが、自然災害との因果関係が証明できれば補償が認められるケースも実際に存在します。

まずは、なぜ判断が分かれるのかを整理しておきましょう。

「擁壁は対象外」と言われる理由

火災保険の約款上、擁壁は「土地の崩壊を防止するための構造物」として、補償対象外と明記されている保険会社もあります。

これは、擁壁が建物本体ではなく「土地の一部」とみなされるためです。

火災保険はあくまで建物・家財に対する補償が原則であり、土地そのものや土地に付随する構造物は対象に含まれないという考え方が背景にあります。

それでも補償が認められるケースが存在する

一方で、擁壁が住宅敷地内にあり、かつ建物を守る役割を果たしている場合は、補償対象として認定される事例があります。

特に、台風による倒壊や自動車の衝突など、明確な事故・災害が原因の損壊は、補償対象として申請が通る可能性が高いです。

保険会社や契約プランによって扱いが大きく異なるため、自己判断で諦めず、必ず加入中の保険内容を確認することが重要です。

判断のカギは「自然災害との因果関係」

火災保険で擁壁の修理費用が認定されるかどうかは、被害の原因が「自然災害や事故によるもの」と証明できるかにかかっています。

経年劣化や地盤沈下が原因と判定されると、ほぼ確実に補償対象外となります。

被害発生後はすぐに写真や動画で記録を残し、災害との因果関係を示せる証拠を確保しておくことが申請成功の第一歩といえます。

擁壁の修理で火災保険が使える具体的な5つのケース

擁壁の損壊で火災保険が適用される可能性が高い、代表的な5つのケースを解説します。

いずれも自然災害や突発的な事故が原因であり、契約プランに該当する補償が含まれていることが前提となります。

ご自身の被害状況と照らし合わせて、当てはまるものがないかチェックしてみてください。

1.台風・突風など風災で倒壊した場合

台風や強風によって擁壁が倒壊・破損した場合は、火災保険の「風災補償」によって補償される可能性があります。

多くの火災保険では、最大瞬間風速20m/秒以上の風による被害が補償対象とされています。

特に、台風通過後に発見された亀裂や崩落は、気象庁の風速データを根拠として申請を進めやすいケースが多いです。

2.大雨・洪水など水災で崩れた場合

ゲリラ豪雨や集中豪雨による土砂崩れで擁壁が崩壊した場合は、「水災補償」の対象となるケースがあります。

ただし水災補償は、建物・家財の保険価額の30%以上の損害、または床上浸水・地盤面から45cmを超える浸水といった支払い基準を満たす必要があります。

契約プランに水災補償が含まれているかは保険証券で必ず確認しましょう。

3.落雷や爆発による損壊

落雷や近隣でのガス爆発などによる衝撃で擁壁が破損した場合も、火災保険の補償対象となる可能性があります。

こうしたケースは発生頻度こそ高くありませんが、明らかな事故原因として因果関係を証明しやすいのが特徴です。

落雷の場合は気象庁の落雷データ、爆発の場合は消防の事故記録などを証拠資料として提出できます。

4.雹(ひょう)や大雪による被害

大粒の雹や記録的な大雪による積雪の重みで擁壁が損傷した場合も、「雹災・雪災補償」が適用される可能性があります。

特に、雪国エリアでは積雪・氷塊の落下による擁壁損傷が比較的多く報告されています。

被害発生後に雪が解けてしまう前に、必ず写真で状況を記録しておくことが大切です。

5.自動車の衝突など建物外部からの物体衝突

第三者の自動車が擁壁に衝突して破損した場合は、まず加害者の自動車保険が適用されるのが原則です。

当て逃げや加害者が不明な場合は、火災保険の「建物外部からの物体の落下・飛来・衝突」補償でカバーできる可能性があります。

こうした補償はすべての火災保険に自動付帯されているわけではないため、契約内容の確認が必要です。

擁壁の損壊は「自然災害」「突発的な事故」が原因なら火災保険適用の可能性大!まずは被害の原因を整理してみよう

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擁壁の修理で火災保険が使えないケース

一方で、いくら申請しても火災保険の補償対象として認められないケースも存在します。

事前に「対象外となるパターン」を理解しておくことで、申請の手間を無駄にせず、別の対処法へスムーズに切り替えることができます。

代表的な5つの非対象パターンを順番に見ていきましょう。

1.経年劣化によるひび割れ・崩れ

長年の使用による経年劣化が原因のひび割れや崩れは、火災保険の補償対象外です。

火災保険はあくまで「突発的・偶発的な事故や災害」に対する補償であり、徐々に進行する劣化は対象外と明記されています。

築年数が古い擁壁ほど経年劣化と判断されやすく、申請が難しくなる傾向があります。

2.地震による損壊(地震保険の領域)

地震や噴火、それらに伴う津波が原因で擁壁が崩れた場合は、通常の火災保険では補償されません。

地震による損害は別途加入する「地震保険」の領域となりますが、地震保険でも擁壁は対象外となるケースが多いのが実情です。

地震保険は建物・家財が対象であり、擁壁の補償については約款を細かく確認する必要があります。

3.施工不良・設計ミスが原因の損壊

擁壁建設時の施工不良や設計ミスが原因の損壊も、火災保険の補償対象外です。

この場合は、施工業者への瑕疵担保責任の追及や、住宅瑕疵担保責任保険からの補償を検討することになります。

新築から10年以内であれば、建設業者に修繕を請求できる可能性があるため、まず工事契約書を確認しましょう。

4.地盤沈下・地滑りによる損壊

地盤沈下や地滑りといった、地殻変動に起因する擁壁の損壊は補償対象外となります。

これらは長期的・継続的に進行する現象であり、突発的な事故とは見なされないためです。

ただし、台風や集中豪雨をきっかけに突発的に発生した土砂崩れであれば、水災として認定される余地はあります。

5.共有擁壁や第三者所有地にある擁壁

隣地と共有している擁壁や、第三者の所有地にある擁壁は、自分の火災保険では補償できません。

火災保険はあくまで保険契約者の所有物に対する補償であり、所有権が及ばない構造物は申請対象になりません。

共有擁壁の場合は、隣地所有者と費用負担について事前に話し合いをしておくことが重要です。

経年劣化・地震・施工不良・地盤沈下・共有擁壁は火災保険の対象外。原因の見極めが重要!

そもそも擁壁とは?火災保険を理解する前に押さえる基礎知識

火災保険の補償可否を正しく判断するには、まず擁壁そのものについて理解しておくことが大切です。

擁壁の種類や法律上の位置付けによって、保険会社の判断基準も変わってきます。

ここでは押さえておきたい基礎知識を3つに絞って解説します。

擁壁の役割と種類(コンクリート・ブロック・石積み)

擁壁とは、高低差のある土地で土砂崩れを防ぐために設けられる工作物です。

主に以下の3種類に分けられます。

種類特徴耐久性
コンクリート擁壁近年の主流。鉄筋コンクリート造が中心高い
ブロック擁壁間知ブロックなど。軽量で安価中程度
石積み擁壁大谷石などを積む昔ながらの工法空積みは低い

古い石積み擁壁や空積み擁壁ほど劣化リスクが高く、火災保険での認定も難しくなる傾向があります。

火災保険上の「建物付属物」と「土地」の境界線

火災保険では、建物本体に加えて「門・塀・垣・物置・カーポートなど」が建物付属物として補償対象に含まれるのが一般的です。

しかし擁壁については「土地の崩壊を防止する構造物」と位置付けられ、土地の一部として扱われる場合があります。

この境界線の解釈が保険会社や約款で異なるため、補償可否の判断が分かれる原因となっています。

高さ2m超の擁壁は建築基準法の規制対象

高さ2mを超える擁壁は、建築基準法に基づく確認申請と検査が義務付けられています。

申請履歴のない違法擁壁の場合、火災保険の認定が下りにくくなる可能性があります。

逆に高さ2m以下の擁壁は確認申請が不要ですが、構造計算がなされていないケースもあり、「検査不要=安全」とは限らない点に注意が必要です。

擁壁の火災保険申請の流れ5ステップ

実際に擁壁の修理で火災保険を申請する際の、具体的な流れを5ステップで解説します。

正しい手順を踏むことで認定率は大きく上がるため、ぜひ参考にしてください。

初めての申請でも迷わないよう、各ステップのポイントも合わせて紹介します。

ステップ1:加入中の火災保険の補償内容を確認する

まずは保険証券や約款を取り出し、加入中の火災保険の補償内容を確認しましょう。

特に「風災」「水災」「物体の落下・飛来・衝突」などの補償が付帯されているかが重要なポイントです。

不明点があれば、保険会社や代理店のコールセンターに電話で問い合わせるのが確実です。

ステップ2:被害状況を写真・動画で記録する

被害発生後はすぐに、擁壁の損壊状況を写真と動画で詳細に記録します。

引きの写真と寄りの写真を両方撮り、ひび割れの幅や倒壊の角度がわかるようメジャーを当てた撮影もおすすめです。

応急処置や本格修理を始める前に、必ず原状を記録することが申請成功のカギとなります。

ステップ3:保険会社に事故連絡をする

被害を確認したら、できるだけ早く保険会社や代理店に事故連絡を入れます。

連絡時には、被害発生日時・原因・損壊状況・修理見込み金額などをまとめて伝えるとスムーズです。

事故報告が遅れると、災害との因果関係を立証しづらくなり、不認定の原因となるため注意しましょう。

ステップ4:修理業者に見積書を依頼する

擁壁工事に対応できる専門業者に、修理の見積書を依頼します。

見積書には、被害箇所・修理内容・使用材料・工事費の内訳が明確に記載されている必要があります。

火災保険申請に慣れた業者を選ぶことで、認定されやすい書式で見積書を作成してもらえます。

ステップ5:必要書類を提出して鑑定を受ける

保険会社から送られる事故状況報告書を記入し、被害写真と修理見積書を添えて提出します。

その後、保険会社が手配する損害鑑定人による現場調査が行われ、認定の可否と保険金額が決定します。

申請から保険金支払いまでは、通常1〜2ヶ月程度かかるのが一般的です。

擁壁の火災保険申請で否認されやすい3つのパターン

擁壁の火災保険申請は、他の被害箇所と比べて否認されやすい傾向があります。

事前に否認の典型パターンを知っておけば、適切な対策を取ることが可能です。

特に注意すべき3つのパターンを紹介します。

1.災害との因果関係が証明できない

「いつ・どんな災害で被害を受けたか」が不明確な場合、保険会社は経年劣化と判断する傾向があります。

具体的な気象データや事故記録を提出できないと、申請は否認される可能性が高くなります。

【対策例】台風被害なら気象庁の風速データ、落雷なら気象庁の落雷検知データなど、公的な証拠資料を被害写真と一緒に提出することで認定率が大きく向上します。

2.被害発生から3年以上経過している

火災保険の請求権には、保険法で「被害発生から3年」という時効が設けられています。

3年を超えてから申請しても、時効を理由に受け付けてもらえない可能性が高いです。

過去の災害による被害に気づいた場合は、できるだけ早く申請手続きを進めましょう。

3.応急修理を済ませてしまい原状が確認できない

被害発生後すぐに応急修理を完了させてしまうと、原状の確認ができず否認されるリスクがあります。

二次被害を防ぐためのブルーシート設置などの最小限の応急処置は問題ありませんが、本格的な修理は鑑定後に行うのが鉄則です。

やむを得ず応急修理が必要な場合は、必ず作業前後の写真を残しておきましょう。

「因果関係不明」「3年以上の経過」「応急修理済み」の3つは否認パターンの代表格!

擁壁の火災保険申請を成功させるなら申請サポート業者の活用がおすすめ

擁壁の火災保険申請は、一般的な雨漏りや屋根破損と比べて専門知識が必要です。

自力での申請に不安がある方は、火災保険申請サポート業者の活用を検討するのがおすすめです。

ここでは、申請サポート業者の役割と選び方を解説します。

申請サポート業者ができること

申請サポート業者は、被害箇所の調査から書類作成、保険会社との交渉まで一貫してサポートしてくれます。

主な業務内容は以下の通りです。

  • 専門家による被害箇所の現地調査
  • 気象データ等の証拠資料の収集・整理
  • 申請書類・事故状況報告書の作成サポート
  • 修理見積書を作成できる業者の紹介
  • 申請可能な被害箇所の見落とし防止

個人での申請と何が違うのか

個人申請とサポート業者を利用した場合の主な違いは、認定率と受給額の差です。

プロが見れば一目でわかる被害箇所も、素人の目では見落としてしまうことが多々あります。

申請のプロに任せることで、本来受け取れるはずだった給付金を最大限受け取れる可能性が高まります。

業者選びで失敗しないためのチェックポイント

申請サポート業者を選ぶ際は、以下のポイントを必ず確認しましょう。

完全成功報酬型である
手数料が業界相場(30〜40%)以下である
調査実績が豊富である
弁護士監修など信頼性の根拠がある
強引な勧誘や契約の催促をしない

近年は悪質な業者によるトラブルも報告されているため、口コミや会社情報を必ず確認してください。

擁壁の火災保険申請なら「プロレバ」がおすすめ

擁壁の火災保険申請をスムーズに進めたい方には、火災保険申請サポートの「プロレバ」がおすすめです。

プロレバは火災保険のプロが多数在籍しており、擁壁のような難しい申請にも対応した実績が豊富です。

ここではプロレバの5つの強みを順番に紹介します。

業界最高水準の調査実績4万件超え

プロレバはこれまでに4万件を超える調査実績を持つ、業界最高水準のサポート業者です。

豊富な事例から、擁壁の被害でも適切な申請ノウハウが蓄積されています。

「他社で対応できないと言われた」というケースでも、プロレバなら相談してみる価値があります。

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プロレバの手数料は28%(税別)と業界最安値水準です。

業界の相場は30〜40%が一般的なため、他社と比べてもより多くの保険金が手元に残ります。

受け取れる修理費用を最大化したい方には、特に大きなメリットといえるでしょう。

完全成功報酬型で初期費用ゼロ

プロレバは完全成功報酬型のため、保険金が下りなかった場合の費用負担は一切ありません。

調査費用や相談料も無料で、初期費用ゼロで申請を始められる点が大きな安心材料です。

「もし保険が下りなかったらどうしよう」という不安を持つ方でも、リスクなく利用できる仕組みです。

弁護士監修で安心の申請サポート

プロレバは弁護士監修のもと、コンプライアンスを徹底した申請サポートを提供しています。

違法な水増し請求や虚偽申請とは無縁の、適正かつ正当な申請のみを行います。

悪質な業者によるトラブルが報じられる中、弁護士監修という第三者チェックは大きな安心材料となります。

認定率92%・平均給付額118万円の実績

プロレバの申請認定率は92%、平均給付額は118万円と高い実績を誇ります。

これは個人申請の認定率と比較しても圧倒的に高い水準です。

擁壁の被害でお困りの方は、まずは無料相談から始めてみることをおすすめします。

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擁壁の修理費用相場と火災保険が使えない場合の対処法

火災保険が使えない場合に備えて、擁壁の修理費用相場と自己負担を抑える方法を確認しておきましょう。

擁壁工事は高額になりがちですが、自治体の補助金やローンを活用すれば負担軽減も可能です。

具体的な費用感と対処法を順番に解説します。

擁壁の修理費用の相場(新設・補修別)

擁壁の修理費用は、新設か補修か、また工事規模によって大きく変動します。

工事内容費用相場
擁壁の新設3〜13万円/㎡
擁壁の補修1〜2万円/㎡
小規模なひび割れ補修数十万円〜
大規模改修・全面建て替え数百万〜1,000万円超

高さ2mを超える大型擁壁は、設計費や仮設工事費も加わり、想像以上に高額になることがあります。

自治体の補助金制度を活用する

多くの自治体では、古い擁壁の改修や撤去に対する補助金制度を設けています。

特に、土砂災害警戒区域内にある擁壁や、危険ブロック塀の撤去には数十万円規模の補助金が支給されるケースもあります。

お住まいの市区町村のホームページや、防災課・建築指導課への問い合わせで確認してみましょう。

リフォームローンを検討する

補助金だけでは賄えない場合は、金融機関のリフォームローンを利用するのも一つの選択肢です。

無担保型・有担保型、固定金利・変動金利など、複数のプランから自分に合うものを選びましょう。

住宅ローン残高が少ない場合は、住宅ローンの借り換えと同時に修理費用を組み込む方法もあります。

擁壁の倒壊を防ぐためのセルフチェックポイント

擁壁の倒壊は、突然起こるように見えて、実は事前に予兆が現れていることがほとんどです。

定期的にセルフチェックすることで、深刻な被害を未然に防ぐことができます。

誰でも目視で確認できる、5つのチェックポイントを紹介します。

1.ひび割れ・はらみ・傾きがないか

擁壁表面のひび割れや、前面への膨らみ(はらみ)、全体の傾きは倒壊の前兆です。

特に大きなひび割れや、左右で高さが違うほどの傾きが見られる場合は、すぐに専門家に診断を依頼しましょう。

小さなひび割れも放置すると拡大していくため、早期発見・早期対応が大切です。

2.水抜き穴が詰まっていないか

擁壁には、内部に溜まった水を逃がすための水抜き穴が設置されています。

建築基準法では、3㎡あたり内径7.5cm以上の水抜き穴を1カ所以上設置することが推奨されています。

ゴミや落ち葉で穴が詰まると排水機能が失われ、内部水圧の上昇で倒壊リスクが急上昇します。

3.二段擁壁や増し積み擁壁になっていないか

既存の擁壁の上に、別の擁壁が積み上げられている「二段擁壁」「増し積み擁壁」は非常に危険です。

上下が一体化していないため、下段が想定以上の荷重を受けて倒壊する可能性があります。

宅地造成等規制法違反となるケースもあるため、心当たりがある方は早めの対策が必要です。

4.石積みが空積みではないか

石積み擁壁には、モルタルで固定する「練積み」と、石だけを積み上げる「空積み」があります。

空積みは固定材料を使っていないため、横方向の土圧や水圧に弱く、軽い地震でも崩落のリスクがあります。

古い住宅地で空積み擁壁を所有している場合は、専門家による安全診断を受けることをおすすめします。

5.排水溝・側溝が機能しているか

擁壁周辺の排水溝・側溝が正常に機能しているかも、定期的にチェックしておきましょう。

雑草の繁茂、目地の開き、コケや土の堆積などがあれば、排水機能が低下している可能性が高いです。

排水不良は擁壁内部への浸水を招き、長期的に耐久性を損なう原因となります。

定期的なセルフチェックで倒壊リスクを早期発見!異常を見つけたら、迷わず専門家に相談を

擁壁の倒壊で他人に被害を与えたときの賠償責任

擁壁が倒壊して隣家や通行人に被害を与えた場合、所有者として賠償責任が発生する可能性があります。

「自分の擁壁が原因で他人に損害を与えたら」という事態に備えておくことも重要です。

賠償責任の発生条件と備え方を整理しておきましょう。

自然災害が原因なら原則賠償責任は発生しない

台風や地震など、予測できない自然災害が原因の倒壊であれば、原則として賠償責任は発生しません。

これは民法上の「不可抗力」に該当するためです。

ただし、明らかに通常想定される範囲の災害であれば、責任を問われる可能性も残ります。

放置による倒壊は所有者に賠償責任が発生する

一方で、擁壁の老朽化やひび割れを認識しながら放置した結果の倒壊は、所有者の管理責任が問われます。

民法717条の「工作物責任」によって、所有者は無過失でも賠償責任を負う可能性があります。

定期点検と早期修繕が、最大の賠償リスク対策となります。

個人賠償責任保険・施設賠償責任保険への加入で備える

万が一の賠償責任に備えるなら、個人賠償責任保険や施設賠償責任保険への加入が有効です。

個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険の特約として月数百円程度の保険料で付帯できます。

賃貸経営など事業用の物件は、施設賠償責任保険の加入を検討しましょう。

各保険会社の擁壁・火災保険補償に関する公式情報

擁壁の補償可否は保険会社・約款によって異なるため、まずはご自身の契約先の公式情報を確認するのが確実です。

主要な保険会社・共済の火災保険補償情報ページを以下にまとめました。

各社で約款の表現や対象範囲が異なりますので、保険証券と合わせて必ず確認しましょう。

擁壁と火災保険に関するよくある質問

擁壁と火災保険に関して、特によく寄せられる質問をまとめました。

申請を検討する際の参考にしてください。

Q1.築20年以上の古い擁壁でも火災保険は使えますか?

築年数に関わらず、被害の原因が自然災害や事故であれば申請可能です。ただし築年数が古いほど経年劣化と判断されやすくなるため、災害との因果関係を示す証拠(気象データ、被害写真など)の提出が重要となります。

Q2.被害から何年以内なら申請できますか?

保険法上、火災保険の請求権の時効は被害発生から3年です。3年を超えると申請を受け付けてもらえない可能性が高いため、過去の被害に気づいた場合はすぐに申請手続きを開始しましょう。

Q3.自分で見積もりを取らないと申請できませんか?

原則として、修理見積書は申請の必須書類です。ただし火災保険申請サポート業者を利用すれば、提携の業者から無料で見積書を取得できるため、自分で業者を探す手間は省けます。

Q4.申請したら保険料は上がりますか?

火災保険は自動車保険と異なり、申請しても等級が下がる仕組みはなく、原則として保険料は上がりません。ただし保険会社全体の収支状況により、契約更新時に保険料が改定される可能性はあります。

Q5.認定されなかった場合、費用はかかりますか?

申請サポート業者の多くは完全成功報酬型を採用しており、認定されなかった場合の費用負担はありません。プロレバも完全成功報酬型で、相談・調査・申請までの費用はすべて無料です。

まとめ:擁壁の被害は諦めずにまず火災保険の適用可否を確認しよう

擁壁の修理は数十万円から1,000万円を超える高額工事になることもあり、自己負担での対応は大きな経済的負担となります。

「擁壁は火災保険の対象外」と言われがちですが、台風・大雨・落雷・自動車衝突といった自然災害や事故が原因であれば、補償される可能性は十分にあります

申請の可否は保険会社や約款によって判断が分かれるため、自己判断で諦めず、必ず確認することが大切です。

申請に不安がある方や、認定率を最大限に高めたい方は、火災保険申請サポートのプロレバへの無料相談を活用しましょう。

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