火災保険では被害状況や保険金の金額を決めるための現地調査がしばしば実施されます。現地調査には、保険申請サポートに依頼して進めるものと、保険会社が申請内容の正当性を確認するためにおこなうものがあります。
現地調査は火災保険の給付金請求を初めておこなう人には馴染みのないものです。そこで今回の記事では、保険申請サポートの無料調査を活用するメリットや注意点にも触れながら、二つの現地調査について紹介していきます。
火災保険には二つの現地調査がある
火災保険の現地調査には保険申請サポート業者が進めるものと、保険会社が実施するものがあり、それぞれ実施目的が異なります。まずは二つの現地調査の違いを抑えておきましょう。
保険申請サポート業者に依頼しておこなってもらう現地調査
現地調査の一つは保険の給付金申請を検討している人が、保険申請サポート業者に依頼しておこなってもらうもの。給付金申請において義務付けられているわけではないため、保険加入者が自分で申し込まなければ、現地調査はおこなわれません。
この現地調査は、家屋などの破損個所を確認し、申請する給付金の適正金額を見積もるなどの目的で実施されます。火災保険に深い知見のある保険申請サポートが被災状況をくまなく調査することで、破損個所を漏らさず見つけ出し、また適正金額での給付金申請に役立ちます。
保険会社による現地調査
現地調査は、給付金の申請が出されたあとに、保険会社がおこなうケースも。こちらの実施要否は保険会社が決めるもので、申請通りに給付金を受け取るためには、基本的に受け入れる必要があります。
現地調査では、申請内容が正当なものか、破損が申請された金額の給付に該当する状況かを確認します。調査の結果申請内容と齟齬があれば、給付金が減額されたり、受け取れなくなったりするリスクも。保険申請サポートを活用して適切な申請をおこなえば、適正金額で給付金を受け取れる可能性が高くなります。
保険申請サポートがおこなう現地調査
保険申請サポートに現地調査をしてもらうことで、適正金額での給付金申請が可能に。万が一保険会社が申請内容に疑義を持ったときに提示する証拠も集まるので、給付金交渉をスムーズに進めるうえでも役立ちます。
現地調査を依頼する目的
保険申請サポートの現地調査を依頼する目的は、主に次の4点です。
- 被災した箇所の確認
- 被災箇所の修理費用などをもとに給付金申請額を確認
- 申請に必要な情報収集
- 被災箇所の写真などのエビデンス収集
まず被災箇所をもれなく確認する目的があります。自分で見ただけではわからない箇所に深刻な破損が発生しているケースもあるため、見落とさないようくまなく物件を調査します。
また、被災箇所の修理・交換などの費用を見積もったうえで、適正な給付金請求額を算出。その他、申請書を作成するうえで必要な情報を集めていきます。そのほか、保険会社が申請内容に疑義を持った時に、後になって被害状況の詳細な情報を確認されるケースも。その時にスムーズに情報提供ができるよう、証拠写真なども収集します。
現地調査の主な方法
信頼のおける業者であれば、建築の専門家や火災保険調査人が調査をおこないます。物件に立入って調査を行うほか、次のような方法も取り入れて、通常みることができない場所の破損状況もとりこぼさずにチェックします。
- 屋根に登って調査
- 特殊カメラを利用して高所や隙間などの調査
- ドローンを活用して上空から調査
いずれのケースでも撮影可能な機材を導入して調査するため、破損状況の記録をしっかり残してもらえます。
調査費用が無料のケースが多い背景
保険申請サポート業者の現地調査は無料で実施してくれる業者も多いです。これは、被災個所が確認できれば、その後の申請サポート契約に繋げられるため。保険申請のサポート契約を締結する前であれば、調査の結果、被災箇所がみつからなかった場合には費用はかかりません。
保険申請サポート業者に調査を依頼するメリット
保険申請サポート業者に現地調査を依頼することで、給付金の申請がスムーズに進められ、また適正金額の給付金を受け取れる可能性が高くなります。ここからは保険申請サポート業者に調査を依頼する3つのメリットをみていきましょう。
損傷をもれなく発見できる
家屋の中で、人が機材なしにチェックできる箇所には限りがあり、自分一人で見ただけでは被災による損傷個所を見落としかねません。損傷個所がわからずに給付金申請ができなかったり、過小な給付金請求をおこなうリスクがあります。
保険申請サポート業者がドローンやカメラなども活用してくまなくチェックすることで、隠れた損傷個所も発見し、適正金額で給付金申請が可能です。
保険申請をスムーズに進められる
保険申請サポート業者の現地調査であれば、調査で得た情報をふまえて、そのまま給付金申請のサポートに活用できます。給付金申請額をはじめ必要な情報や損傷の証拠が揃っているため、スムーズに保険申請の準備を進められるでしょう。
適正な給付金を受け取れる可能性が高くなる
調査によってもれなく損傷個所を確認して、給付金額を見積もっているため、過小な給付金額を申請する心配はありません。
また、調査内容は写真とともに詳細な記録に残しているため、万が一保険会社が申請内容に疑義を持った時も、速やかに証拠や補助資料を提示可能です。その結果、申請内容の信頼が高まり、申請通り給付金を受け取れる可能性が高くなります。
保険申請サポート業者に調査を依頼するうえでの注意点
保険申請サポート業者の現地調査を利用するときには、次に紹介する3点に注意しましょう。
サポート契約前の調査か、契約後の調査かを確認
現地調査を無料で行ってほしい時は、保険申請サポート契約前に調査を実施してもらう必要があります。
もし、保険申請サポート契約後に調査をした結果、破損個所がみつからず、保険申請ができない場合には、手数料や違約金を取られるリスクがあるためです。サポート契約前の無料での現地調査を受け付けている保険申請サポート業者を選ぶようにしましょう。
信頼できる保険申請サポート業者を利用する
保険申請サポート業者ですら見落としがあると、適正な申請が困難になるため、業者選びは重要です。次のような業者を選ぶのがおすすめです。
- 建築の専門家が調査をおこなう
- 弁護士監修がついている
- 確かな実績・高い評価を得ている
例えばプロレバの場合は、建築分野に高い専門性をもつ火災保険調査人が調査をおこなううえ、弁護士の慣習のもとサポートがおこなわれるため安心です。
高額な手数料を請求する保険申請サポートに注意
保険申請サポートはビジネスの一環なので、給付金受け取りまで無料でサポートしてくれる業者はありません。但し手数料水準は業者によって異なるので、あまりに高額な手数料率が設定されている業者は避けましょう。
給付金申請に失敗したときには費用が0円になる業者も。こうした業者であれば、給付金を受け取れないときに費用だけ支払うという事態に陥ることもないので安心です。
保険会社による現地調査
現地調査には、保険会社が申請内容の正当性を確認するためにおこなうものもあります。給付金を正しく受け取るためには、基本的に保険会社より現地調査の打診があったら応じる必要があります。
現地調査がおこなわれる理由
保険会社は主に次のようなポイントをみるために現地調査をおこないます。
- 申請された破損状況に偽りがなく、また保険の適用範囲に該当するものか
- 申請された給付金額が適正な水準か
調査の結果、免責事項などに該当していたり、修繕必要額が申請額より少額にとどまると判断されたりした場合には、給付金が受け取れない、もしくは減額されるケースも。そのような事態を避けるためには、保険申請サポートの現地調査を事前に利用して、証拠や情報を集めながら、適切な内容で申請することをおすすめします。
現地調査が実施されやすいケース
現地調査は全件でおこなわれるのではなく、保険会社が特に必要と感じた事案でのみ実施されます。次のようなケースでは現地調査が実施されやすい傾向にあります。
- 申請時に活用したサポート業者が過去にトラブルを起こした事例がある
- 提出書類に疑義や不備がある
- 地震保険の給付金請求である
- 給付金申請額が高額
大きく分けると、サポート業者の質や提出書類の内容から、申請内容の信憑性が不十分な場合と、高額な給付金により保険会社の収支に与えるインパクトが相対的に大きい場合に、現地調査が実施される傾向にあります。
保険申請サポートを活用した火災保険申請のステップ
保険申請サポートを活用した、火災保険申請のステップを紹介します。こちらをおさえておいて、万が一被災したときもスムーズに対応できるようにしておきましょう。
無料の調査を依頼
まずは保険申請サポート業者に無料調査を依頼します。現実的には調査を依頼した業者でその後申請サポート契約まで進めるケースが多いので、サポートの質の高さも加味して調査依頼する業者を選びましょう。
また、依頼のときには、サポート契約前の調査であり、調査の結果、給付金を申請できなかったとしても、費用がかからないことを確認して進めてください。
保険申請サポート契約
調査の結果、給付金請求ができると判断したら、給付金申請の準備に移ります。現地調査をおこなった業者にそのままサポート契約を頼めば、スムーズに請求準備が進められます。
保険申請の書類作成
保険会社に給付金申請の旨を伝えて、必要な書類の確認し、また申請書フォーマットを受け取ります。その後、保険申請サポート業者を通じて、給付金の請求金額の見積もりや、申請書の作成、エビデンスの収集などをおこなってもらいましょう。書類が揃ったら、申請者より保険会社へ提出してください。
必要に応じて保険会社の現地調査
申請内容をふまえて、必要に応じて現地調査や、追加の情報提供を求められる場合があります。提出が遅れたり、拒否してしまうと給付額の判断に影響が出る恐れがあるので、保険会社からの要請には遅滞なく応じるようにしてください。
認定・給付金の入金
申請内容に問題がないと認められれば、給付金が保険会社より振り込まれます。トラブルがなければ、書類提出から数週間程度で入金まで完了します。
保険申請サポート業者への報酬支払
報酬額は受け取った給付金に対する比率で予め定められるケースが多いです。また、優良な保険申請サポート業者は、給付金入金まで完了して、初めて報酬支払いが発生します。入金が完了したら速やかに報酬を支払ってください。
保険申請サポート業者の現地調査を受けて適正な給付金を受け取ろう
保険申請サポート業者の現地調査を活用すれば、見落とすことなく被災状況を洗い出し、適正な給付金額を請求可能です。保険会社の現地調査やヒアリングなどにより給付金が否決・減額されるリスクも減らせます。
ただし、スムーズに給付金申請を完了させるためには、優良なサポート業者を利用することが大切です。
その点プロレバは建築の専門家が現地調査や申請書作成サポートに対応。弁護士の慣習も受けているので、安心して依頼できます。完全成功報酬制なので、万が一給付金を受け取れなければ、費用は発生しません。現地調査や保険申請サポートを考えている人は、一度プロレバに問い合わせてみてください。