火災保険は家財の破損汚損まで補償してくれるの？適用される被害の詳細と申請方法を解説！

火災保険は火災や自然災害によらない日常生活で突発的に起こった事故も破損汚損で補償します。「うっかり手が滑って落としたものが床を傷つけた」「子どもが部屋で遊んでいるときにぶつかってテレビを壊した」などの被害も対象です。

2024年の最新情報では、こうした日常の事故による保険請求が増加しており、保険会社も対応を強化しています。

火災保険はさまざまな被害を補償してくれますが、具体的に破損汚損の対象になるものにはどんな内容があるのでしょうか。

この記事では破損汚損の補償対象になる被害の詳細を解説し、給付金の申請手順もあわせてお伝えします。

火災保険には家や家財の破損汚損を補償してくれるプランがある

火災保険はさまざまな原因による被害が対象です。大切な家と家財が被害を受けたときに給付金で補償します。火災保険は火災による被害を補償するイメージがありますが、それ以外の原因でも幅広く補償してくれます。

さまざまな被害を補償する火災保険の種類は以下の通りです。

火災保険の種類	詳細
火災・爆裂・爆発	失火、もらい火やガス爆発などの火災による被害を補償
風災・雹（ひょう）災・雪災	台風、雹、豪雪などの自然災害を補償
落雷	雷による家や家電の被害を補償
水災	洪水や高潮による家の浸水や土砂崩れの被害を補償
水濡れ	水道設備の不具合や上の階から落ちてきた水による家や家財の被害を補償
盗難	空き巣などによる盗難とそれによる家の損傷を補償
破損汚損	家の敷地内で発生した偶然の事故による被害を補償

火災保険には生活の中で偶然に起こった事故による家屋や家財の損害を補償するプランがあります。それは、火災保険に付帯する破損汚損です。

破損汚損は日々の生活で起こりうる突発的に発生する事故の被害を補償します。破損汚損の補償に入っていれば自己責任による被害も補償の対象になる場合があります。

火災保険の破損汚損が補償する内容

破損汚損は日常で起こりうる偶然の事故による被害から生活を守るための保険です。火災保険には火災や自然災害以外にも、予期せぬ事故により家や家具などが破損したときに備える保険が用意されています。

火災保険の破損汚損で補償される被害の例には以下のものがあります。

小さな子どものいる家庭や高価な家具などのある場合などは、破損汚損の補償が含まれる火災保険のプランに加入しておくと安心です。

破損汚損の給付金申請はもっとも多い

生活の中で偶然かつ突発的な事故は頻繁に発生します。そのため、破損汚損による被害の給付金の支払件数は、火災保険の中でもっとも多いです。火災保険の支払件数の中で、破損汚損の占める割合はの40%以上です。

日常で起こる被害が破損汚損の対象であることに気付いていない場合もあるので、その数を含める補償を受けられる人の数はもっと増えるかもしれません。

火災保険で破損汚損が補償の対象になる場合とは

破損汚損の補償が適用されるためには、それを補償するプランに入っていなければいけません。破損汚損は火災保険に付帯するもので、ほとんどの場合基本の保険料に追加して補償を受ける必要があります。

多くの保険会社では、基本保険料に追加する形で破損汚損の補償を提供しており、家屋と家財の両方をカバーするプランが推奨されています。

さらに、破損汚損の補償プランは建物のみ家財のみが対象になるものと、両方が対象になるものがあります。破損汚損の補償は、どのプランが最適かをよく考えて加入してください。

破損汚損の補償が適用される建物の定義

火災保険の破損汚損の定義は、住居とそれに付随する建物です。破損汚損は住居以外にも補償が及びます。

例えば物置やガレージなどが被害にあったときは、破損汚損の対象です。庭木は分類上建物に入り、事故により倒壊が起きたときは補償されます。

偶然かつ突発的な事故で建物に分類されるこれらのものが被害にあった場合は、破損汚損で給付金が受けられます。

一方、マンションの場合は破損汚損で給付金を受けられるのは専有部分が被害を受けたときだけです。マンションの共用部分は、建物に付随した部分とは定義されず破損汚損の対象外です。

火災保険の破損汚損の対象になる建物とは

火災保険の破損汚損の建物に分類されるもので、補償を受けられる箇所は多く存在します。床や壁はもちろん、電気やガスなどのライフラインの設備や水まわりまで破損汚損の対象です。

火災保険の破損汚損で補償される建物は、以下のものが該当します。

被害が故意でない場合は、自己責任による被害も補償の対象になる場合があります。敷地内で家や庭にある建物が破損したときは、給付金の申請を検討してください。

破損汚損の補償が適用される家財の定義

火災保険の破損汚損の家財に分類されるものの定義は、建物の中にある契約者本人と生計をともにする親族が所有するものです。家財には家具や家電などの大物から食器や衣類などの日用品まで含まれます。

家財に定義されるものでも、外出先で破損した場合は破損汚損は適用されません。また、人から借りたものを自宅の敷地内で破損させた場合も火災保険では対象外です。その場合は、個人賠償責任保険の受託品賠償責任補償の加入が必要です。

さらに、価格が30万円以上の宝石などの貴金属品や美術品は破損汚損の適用外です。ただし、日常で使用するものは、価格が30万円以上でも補償されます。

火災保険の破損汚損の対象になる家財とは

火災保険の破損汚損の対象の家財は、建物の中にあるほとんどのものが当てはまります。

火災保険の破損汚損の対象になる代表的な家財は以下の通りです。

火災保険で補償されない破損汚損

火災保険の破損汚損は、被害の原因が突発的な予測できないトラブルに該当しない場合は適用外です。火災保険は思いもよらない被害に見舞われたときの補償を想定しています。

経年劣化による損傷や通常使用での消耗による破損は補償されません。また、発生すると膨大な被害が予測される戦争や騒乱などは、火災保険の約款で補償の対象外と記されている場合が多いです。

破損汚損の建物と家財に当てはまる場合でも、以下が原因で被害が発生した場合は補償の対象外です。

経年劣化によるものは対象外

火災保険の破損汚損は、突発的な事故によるものなどの予測できない理由で発生する被害が対象です。経年劣化は全てのものに起こりうる予測可能な事象のため補償されません。経年劣化による損傷には、金属部分のサビや塗装のひび割れなどが該当します。

通常使用時に起こりうるものは対象外

通常使用で起こりうる傷やへこみや塗料のはがれなどは破損汚損では補償されません。通常使用による家屋や家財の損傷は、突発的に発生する事故ではないためです。人が生活する中で起こる床の傷や扉の開け閉めによるドアノブの損傷などは、火災保険の給付は受けられません。

地震・津波・噴火によるものは対象外

地震・津波・噴火による被害は火災保険の対象外です。これらの被害は火災保険に付帯する地震保険で補償されます。地震保険の対象になる被害は、地震による家屋の倒壊や地震が起因となる火災、津波で家が流される被害や噴火により家が損傷した場合です。地震保険もプランによって建物のみが補償されるものと家財のみが補償されるもの、両方とも補償されるものがあります。

戦争や騒乱によるものは対象外

戦争や騒乱による家屋や家財の被害を補償の対象外にしている火災保険は多いです。戦争や騒乱が発生すれば、その被害は膨大で規模の予測は不可能です。そのため、火災保険では戦争と騒乱による家屋や家財補償がされないことを、ほとんどの保険会社の約款で定めています。

敷地外へ持ち出したときに発生したものは対象外

火災保険は敷地内で発生した被害を補償するのが前提です。そのため、火災保険の破損汚損では敷地外に持ち出したときに家財が壊れたり、傷つけたりした場合は補償の対象外です。

敷地外へ持ち出して発生した被害の例には、以下のものがあげられます。

このような敷地外で発生した事故は、偶然かつ突発的であっても補償されません。

生き物による被害は対象外

ペットのイヌやネコが家や家財を破損させても火災保険の破損汚損では補償されません。イヌやネコなどの動物が家や家財を破損する可能性はあらかじめ予測できるからです。

ペットが理由で家屋や家財が破損する例には、以下のものがあります。

ペットが壁を爪で引っ掻いたり、柱をかじったりする被害は補償の対象外です。

メガネ、スマホは対象外

メガネやスマホなどの壊れやすいものは破損汚損で補償されません。また、コンタクトレンズや補聴器などの身体補助器具も火災保険の対象外です。

壊れやすいことが理由で補償の対象外になっているものには以下のものもあります。

スマホは保険会社によって特約で補償される場合があります。スマホが偶然の事故によって壊れた場合は、保険会社に補償されるか確認してください。

火災保険の破損汚損の申請方法

偶然かつ突発的な事故によって家屋や家財が損傷してしまったら、速やかに火災保険の申請を行ってください。火災保険の申請は時間と手間がかかるので面倒なところがありますが、破損汚損の補償は被害にあってからしばらく時間が経過すると、原因を証明することの難易度が上がってしまうため認定がおりにくくなってしまいます。

被害にあったら直ちに申請を行って火災保険の破損汚損の給付金を受けるために、申請方法の手順について解説します。

火災保険の申請方法の手順

火災保険の申請には順序があります。しかし、給付金請求はめったにするものではないので、何から始めればよいかわからない人は多いでしょう。

災害や事故で家屋や家財の被害にあってしまった場合は、以下の手順にしたがって申請してください。

1	保険会社へ連絡	保険会社の事故受付窓口に連絡
2	見積もりを依頼	修理にかかる費用の見積もりと明細
3	申請書の作成	必要書類が多い
4	保険会社に申請書類の送付	記入もれや書類の不足があると受理されないので注意
5	鑑定人の現地調査	保険会社の選任した鑑定人が被害の状況を調査
6	保険金の入金	申請が承認されると保険金が支払われる

火災保険の申請に必要な書類

火災保険の申請には多くの書類を作成し提出しなければいけません。

破損汚損の給付金請求には以下の書類が必要です。

保険金請求書	保険会社の専用フォーマットに記入
修理見積書	見積書と修理明細
損傷のわかる写真	損傷の状況がわかる写真を撮影
事故内容報告書	災害の発生日、事故状況の詳細を記入

書類には保険会社が指定する専用の用紙に記入するものや、修理会社に依頼して書いてもらうものなどさまざまです。

書類に不備があると保険会社は受理してくれません。書類提出に時間を取られてしまうと、給付金の入金が遅れてしまい早急な破損箇所の修繕ができなくなってしまいます。

火災保険の申請は一般の人には難易度が高いので、建物と火災保険のプロである火災保険申請サポートに依頼するのも一つの手段です。

破損汚損の申請には火災保険申請サポートの利用を検討してみる

火災保険申請サポートは煩雑な申請手続きや書類の作成について、プロの立場から的確なアドバイスを行ってくれます。

火災保険申請サポートの助けを借りながら、給付金の請求を行えばスムーズに申請を済ませられます。

また、被害状況の調査や見積もりも、建物と火災保険のプロである火災保険申請サポートなら、申告可能な被害箇所を見落とすことはありません。さらに見積もりを出す際も認定されるギリギリの金額を算出できるので受け取れる給付金の最大化が可能です。

火災保険申請サポートを上手に利用すると手続きがスムーズに完了し、適正な給付金を受け取れます。

破損汚損の給付の手続きは火災保険申請サポートに依頼を検討しましょう

破損汚損は火災保険の中でもっとも給付件数の多い補償です。偶然かつ突発的な事故は、日常生活の中で頻繁に起きています。破損汚損の補償を受けるには、それが含まれる火災保険のプランに入っている必要があります。破損汚損の対象は幅広く、自己責任による損傷や子どもの落書きなども補償してくれます。高価な家具を所有していたり、小さな子どもがいる家庭では、破損汚損の補償を含んだ火災保険が有効です。

しかし、多くの被害を補償する火災保険の破損汚損でも、メガネやスマホなどの壊れやすいものやペットが原因で発生した被害は対象外です。

破損汚損の申請は手続きや書類作成が煩雑であるため、火災保険のプロである火災保険申請サポートを利用すると、スムーズに不備なく申請が行えます。

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